blog

シルク禁止?英ASOSの決断。

2012年にINHEELSが始まる前、共同代表の2人は当時いわゆる「エシカル先進国」と言われるイギリス、ロンドンで情報収集をしたり仲間を作ったりしていました。なので今でもヨーロッパの情報は結構入ってくる方かとおもいます。

 

そんな中最近気になったのが、イギリスのオンラインモール大手のASOS(エイソス)(イギリス版ゾゾタウンみたいな感じです)が「シルク、モヘア、羽、カシミアの販売を中止する」としたこと。ニュースにもなっています。

 

(ASOS トップページ)

 

本題の前にASOSのこと。イギリスの会社で、投資家向けの資料を観ると売上高はゾゾタウンの3倍程度のGBP1876.5M(2720億円程度!)。ゾゾタウンと同様、年30%くらいとかそれ以上伸びています。とにかく、でかいそしてさらにでかくなっているということが言いたかったのですが。ちなみにわたしもたまに利用します。

 

そんなASOSがシルク、モヘア、羽、カシミアを使ったアイテムは2019年以降もう売りませんよ!と言い出したのでなんだかこれは取引先のブランドやそのブランドに生地を提供している途上国の労働者たちがかなりドキドキする展開なのかもと想像しています。というのも、アパレルの素材を作るには多かれ少なかれほとんど環境保護や生産者の権利や動物福祉的に問題があって、でもその中でも石油を使ってマイクロプラスチックの原因となり、埋立地で何百年も腐らず残るポリエステルや、インドで年間5000人以上(2014年。2004年は18000人以上)発生する農家の自殺の原因の大きな一つとなっていたり水使用だったり児童労働だったり問題山積みのコットンの問題は、私たち少し注意を払っていればよく耳に入りますよね。

 

でも、え、その辺はスルーでシルクがだめなの?語弊があるけれど真っ先に頭に浮かんだのが『インドの何千人の農家より、絹糸作る虫なんだ・・・』いやいや語弊ありすぎですね笑  もちろんポリエステルとコットンを禁止にしたら何も売れなくなるだろうけれど、でも問題の状況を改善することはできるはず。むしろ2700年前からつづいてきた、シルクつむぎの貴重な収入機会を奪ってしまうんじゃないか・・・INHEELSの生産国ネパールではシルクもカシミアも、動物の骨も角も昔から活用して手仕事でものを作ってきたけれど、それらも「動物虐待!」とされていきなりポリエステルとプラスチックで物作りなんてそもそも設備的にも難しいし・・・

 

(INHEELSの取引先、ネパールの動物の骨や角や木からボタンなどをつくる工場。)

 

 

シルクの一番の問題はお蚕さん(絹糸を作る虫)が繭から出る前に煮沸して殺してしまうところ。カシミアは今ではユニクロでも販売しているように、昔のように高級品ではなくなり需要が急激に増えたため、カシミア山羊を放牧する土地の草を食べ尽くしてしまい荒地と化してしまうこと。モヘア(山羊)と羽は動物虐待が主な問題になっているようです。

 

少し掘ればすぐに「問題」が見つかるこの近辺のお話。しかもほとんどの素材が一長一短なので、結局拠り所になるのはデータと私たちそれぞれの価値観くらいだったりします。(そのあたりもっと深めたい人は勉強会「めぐるファッションラボ」をチェックしてください。)もちろん影響力のあるASOSの決断は多くの人にこの問題に目を向けるきっかけとなるだろうし、何か行動があった時に「でもこれをしてないからだめ」なんて批判はしたくない。

 

でもなにか腑に落ちないのは「これ禁止」といっしょくたにするのではなく、もっと直接的に問題の解決にあたったほうが確実なんだろうなぁ、というところ。難しいとは思うけれど「エシカル先進国」の大企業として是非お願いしたい!

 

もひとつ腑に落ちないのは「フェイクファー」が聞こえが悪いからっていって「エコファー」って呼んでるところな岡田がお送りしました。